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南伊豆町みちくさウルトラマラソン100 kmにまた参加してきました【準備】

前回参加は2020年。その時の記録は以下。

南伊豆町みちくさウルトラマラソン100 kmに参戦してきました:事前準備~レース前日まで - 未来予報ハシレルヤ

南伊豆町みちくさウルトラマラソン100 kmに参戦してきました:レース編 - 未来予報ハシレルヤ

この時ははじめてのウルトラマラソン

書いた記事からも緊張とワクワクが伝わってきます。この時はラブライブサンシャインにどハマりしていたこともあって、その要素も多く盛り込んでる。あの時の自分にとって、走力的にかなりのチャレンジだったと感じていたことを思い出します。

結局は13時間をギリギリ切るところでゴール。終わってから何も出来なかったことを思い出します。

あれから2年、スキルや知恵、走力も身についているので、どんなレースになるのかな、と楽しみにしておりました。

ウルトラマラソンとは?本大会 (100km) のレイアウト

ウルトラマラソン42.195 kmより長い距離を走るマラソンですただ平地を走るだけでは100 kmを確保できないので、コースに山岳が盛り込まれていることが多く、度重なる峠に苦しめられるのが通例です。

実際、本大会のコースをStrava上で再現すると獲得標高が2200mとなります。トレイルレースならばITRAポイントは4 (100+2200/100=122)となり、ITJよりハードな大会ということに(サーフェスの違いはありますが)。

一方、制限時間は約14時間と厳しく、100 kmの部における完走率は毎年5~7割程度のようです。

実際のデータから各所の登りについて分析したデータが以下。

いくつかの試算

試算することが大好きなので、2つの試算をしました。興味がなければ読み飛ばしていただいて結構です。

100 km完走するために必要なフルマラソンの完走時間は大体4時間

ウルトラマラソンの貴公子である岩本さんは、完走時間について以下の様な推定式を示しています。

(ウルトラのタイム) = (フルマラソンのタイム) X (個人の係数) X (大会の係数)

ウルトラマラソンのタイムはフルマラソンのタイムに個人係数と大会係数を乗じた値で推定できる、という推定です。

ここで、(個人の係数)は持久力や疲労耐性を反映した値であり、ウルトラ向きに訓練された人で2.7、それなりの人で3.0になると知られています。ここでは3.0を採用します

また、コース中に傾斜が存在すれば当然タイムは遅くなります。(大会の係数)はこの性質を反映した値です。南伊豆町ウルトラについてはこの値は計算されていませんが、コースの苛烈さは、星の郷ウルトラと同程度であると考えられるため、同大会の値である1.16を採用します。

さて、本大会の制限時間が14時間であるため、以上の値を上記式に放り込んでいくと以下のようになります。

14 = (フルマラソンのタイム) X 3 X 1.16

(フルマラソンのタイム) = 14 / 3*1.16 = 4.02

以上より、フルマラソンの持ちタイムとして、4時間は欲しいという計算となります。

なお、フルマラソン4時間代はVDOT 38前後なので、ハーフマラソンのタイムは1時間56分となります。VDOT通りに走ることは非常に難しいという指摘もあるようですが、1つの参考にはなるかと考えます。

実際には、レース中の補給戦略やギア選びを失敗することで大幅にロスするため、最低でもサブフォーはしておきたい、というのが実際のところでしょうか

完走するために必要なペースはキロあたり8'15"

上記はゴール地点にのみ関門がある場合の予測になります。

実際には各場所に関門が存在し、大抵の場合、関門閉鎖前に辿り着く為のペースが、完走に必要なペースよりも早い事が多いです。

では、実際に必要なペースはどれくらいでしょうか?

画像

上記図は各関門について、スタートからの距離 (A)、スタート時刻から関門閉鎖時間までの猶予時間 (B)、A/Bから推測される必要な時速、時速から換算される1キロペース、について示したものになります。

ここから、第三関門の閉鎖までに同関門に辿り着くためにはキロ8分15秒で走ればよいことになります。完走に必要なペースはこれより10秒ほど遅く、第三関門に辿り着いた時点で12.8 kmに対して2時間残っているため、ここが実質的な完走のラインと考えられます。これくらいなら頑張れそうですね。

大会までの練習量

ランニング歴は2019年4月に始めて4年目。

ハーフマラソンにメインで参加していて持ちタイムは沼津スマイルの1:27:32 (2022/10)、フルマラソンの完走歴はなし。ウルトラはみちくさ南伊豆町2020、トレイルは菅平2021、ITJ 2021(9時間8分)を完走。

〜6月 故障などで練習量が思った以上に上げられず、また、大会前に故障したりとモチベーションダウン。が、Liellaの大阪追加公演やAqoursの東京ドーム公演に勇気をもらってやる気を出す。

(4月 154 km, 5月 281 km→故障, 6月 300 km)

7月 278 km

8月 320 km

■ 9月以降の練習についてはブログに詳細を記載しています ■

9月 330 km

30 km走1回。変化走やVO2maxを意識した練習を開始、2部練により1日に30 km近く走る日など。

10月 311 km

30 km走1回。閾値やVO2max練など。ほか、八ヶ岳トラバース出場、沼津スマイルマラソンで1:27:32 (強度変化の激しいコース)。

11月

30 km走1回。ウルトラにむけてテーパリングはせず。

道具, やっておくべきだったこと, 文献的知識

所持品

ザックは、引き続きSalomonのADV SKIN 5。ベストのような形で装備することができるので走行の妨げにならず、必要十分な道具を入れることができる製品であると感じました。

一昨年と同じく、ザックに入れたものを示します

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  • スマフォと同時にgoogle mymapにコース地図を入れておいた。一昨年コースアウトしたのでその対策として。これが思った以上にお守りとして機能した。
  • (精神が厳しくなってきた時のために)イヤホン 
    → 結局使用しなかった。まぁそういうこともある
  • コップSOFT CUP SPEED 150MLを使用した
  • エネルギージェルを6本

    最近の自分流行りのグルコース・フルクトース飲料である。

  • ヘッドライト Ledlenser(レッドレンザー) MH6
    はじめてこの大会で購入してからずっと使っているのだが、今回はスタートしてから6:30くらいまで使用したのみで以降はしようせず。となると、もしこの大会に来年以降も出るのであれば、軽量化したライトも要検討するべきかも
  • アセトアミノフェン
  • 携帯トイレ
  • カフェイン錠剤
    → エイドにコーラなどがあり、また、補給としてもカフェイン入りのものを使用していたこともあり使用せず。
  • 電解質タブレット

エイドは食いつくされてはいなかったのですが、肝心の炭水化物が用意されていないエイドが存在したりと、やはり完走するのにあたっては不安な要素あり。ジェルを用意しておいて正解でした。というかもっと持ってきてもよかったかもしれない。

また、ザックには入れませんでしたが、プロテクトJにより各所の摩擦防止、

earth-blue.jp

市販絆創膏によりチクビの摩擦防止、日焼け止めによる余計な体力の消耗の防止を行いました。

やっておくべきだったこと

・エイド位置の把握。特に序盤。また、どれくらいの感覚でエイドがあるのか、エイド間距離をある程度想定しておくと、その期間に摂取するべきエネルギーの想定が可能。

また、覚えることができないのであれば、コースレイアウトとエイド位置のスクリーンショットスマホに入れておくとよいかも。

・コンクリ下り路面をうまくこなせるシューズの検討。この大会はもしかしたらトレラン用のシューズの方が上手く走れるかもしれない。

・携帯ジェルをザックやパンツのどこに入れておくかの検討。いちいちバッグからよっこいしょと取り出すの面倒

・自分の携帯コップにどれくらいの液体が入るかの把握。エイドで提供される飲料を何杯飲むべきか?の判断につながる

・当日の気温の把握。覚悟が出来る(と同時に水をたくさん摂取するようになる)

文献的知識

・時間当たり150~400 kcal(内訳:炭水化物 30 ~ 50 g、タンパク質 5~10 g)を摂取する

・上記をふまえつつ、3時間おきにタンパク質を20 g程度摂取する

・時間あたり500 mlの水分を摂取する

・尿で検討する脱水の指標

爪の色・尿の色による熱中症の見える化 - あんぜんプロジェクト

from 

https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzenproject/concour/2015/sakuhin5/n264.html

→ 250 kcal, 500 mlを目安として補給

・時間あたり300 ~ 600 mgのナトリウム、塩化ナトリウム(食塩)とすると1 ~ 2 gの摂取が推奨されます。

・1時間当たりカフェインを50 mg摂取する

・疼痛時アセトアミノフェンを使用する

余談

金曜日には有給休暇をいただき、前もって現地入りしたのですが、木曜日が忙しかったこともあり、ほぼ徹夜の状態で下田に向かうことになりました。

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そのような状態でうろちょろしていたので、陽キャのイチャイチャを見せつけられたり、宿から大会会場に向けて出ていたいずっぱこバスにスルーされたり、受付時に必要なヘッドライトとフラスクを忘れて往復するハメになったりと、酷い目にあいました。

なお翌日、もっとひどい目にあうのですが……

ただ、宿から見る弓ヶ浜の景色は素晴らしいものがあり、泊ってよかったと感じました。

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そこからお風呂に入ったり食事を食べたりして。明日も速いしと睡眠を取ろうとしましたが、不眠症が炸裂して21時に就寝したのですが22時に目が覚めてしまう。仕方なくアクエリアスを飲みながらビールを流し込んで寝ました。脱水大丈夫か?

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23時就寝。良くないことですが、ビールのおかげで良く眠れました。