青い空と蒼い山と碧い海

やっぱり私、走るのが好きだ!未来予報ハシレルヤ

【1/22, 100Kウルトラ】宮古島100kmワイドーマラソンでサブテンしてきました。

1/22に開催された第33回宮古島ワイドーマラソンに参加してきました。

結果

9:54:36, 種目順位 15位, 総合順位 16/359 位

目標としていたサブテンを達成!

順位も上位5%の中にはなんとか入っており、競技者の中での立ち位置ってこれくらいなんだろうな、と思う次第。

f:id:SS774:20230123103615j:image

今年度は故障で走れないレースが多くあった。

その中でも、Izu trail journey、大きな思い入れのあるレースを走れないことがあった。

サポートに来てくれていた親、応援してくれた周りの人にすごく申し訳ない気持ちだった。

以前、自分より速い人にアドバイスされたときの、

『レースで結果を出せないことよりも、スタートラインに立てないことの方が馬鹿』

という言葉を思い出し、自分はなんと馬鹿なのだろう、と。

一か月も走れない期間があったりして、戻ってこれるのかな、と不安になる日々もあった。

検索しても出てこない症状から典型的な故障まで大体経験した。

 

けれど、こうして戻ってこれた。

完走だけじゃない、ウルトラマラソンでの10時間切り、はじめてウルトラを走ったときは出来るなんて思っていなかったけれど、こうして達成することが出来た。

人はやれば出来るもんだ、辛い時期は必ず乗り越えられると信じたい。

これからももっと速くなるぞ。

大会中に撮影した写真など

f:id:SS774:20230123103547j:image
f:id:SS774:20230123103551j:image
f:id:SS774:20230123103555j:image
f:id:SS774:20230123103601j:image
f:id:SS774:20230123103612j:image

大会

あまりにもしんどすぎて思い出したくないのでポイントだけ書いていきます。

0 ~ 40K

追い風基調で楽しく走れた期間。

と言いつつも、徐々に調子悪いなぁと感じ始める。

40K ~ 80K

暴力的なまでの向かい風区間と高温、道の傾斜にメンタルをやられ始める。

リタイアしたい!と思うものの、なんとか耐える。1 km先まで、1 km先まで、を繰り返す。

80K ~

耐える耐える耐える。人生で一番長く感じた2時間だった。

このあたりからちらほら歩いている人も見かけたが、一回歩いてしまったらもう二度と走れなくなってしまう気がして、耐えた。

大会その他

景色や応援など

・景色は思ったより変化があった。さとうきび畑、海、山、市街地などなど。楽しむ余裕があったかどうかは別として。

・いつもは応援に対して無感情なんだけど、今回ほど応援が力になったことはない。

・町を上げて開催してくれている雰囲気があり、とにかく交通は選手優先!これがすごい

当日のコンディション

風がとにかく強かった。コース中には宮古島と周辺の端々を結ぶ大橋を3つ通るのだが、この区間がアホみたいに風が強い。風向き的に、40 km以降はずっと向かい風で、開催者に恨みを言ってやろうと思った。

気温も高かった。スタートからちょっとたった時点でうっすら汗をかいていたので嫌な雰囲気は漂っていたのだが、見事に的中。後半はずっと直射日光と気温25℃で焼かれ続ける地獄のようなコンディションだった。

・ど平坦という分析でいたが、実は結構登る。

走る前は「全然登ってないじゃん!」と思うのだが、よく見るとギザギザしてません?

この小さいギザギザ、標高にすると5mとか10m程度なんですけれど、疲れた体にはこれが効くんですよね。離島あるあるの"ちょっと登る"が本当に沢山ある……。これが地獄。

→ 後半はただでさえ疲れてくるのにコンディションが風、気温、傾斜の3点セットで悪く、本当に酷い目にあった。冗談抜きで『リタイアしよう』と500回は思っていたんじゃなかろうか。

・これは完全に自業自得なんだけど、調子もあんまり良くなくて、生活習慣、それに、テーパーを失敗したのが否めない。30 km地点で疲労感を感じ始めていたのは、暑さだけが理由じゃないと思う。

どう苦痛を対処するか

Yuto Nagatomo | 長友佑都 on Twitter: "メンタルは技術。 強い弱いというより、コントロールできるかどうか。" / Twitter

Yuto Nagatomo | 長友佑都
@YutoNagatomo5


メンタルは技術。
強い弱いというより、コントロールできるかどうか。

レースを辞めようとする自分と戦い続ける10時間。この1日を乗り切っただけで精神的にかなり成長した。

身体的苦痛をいかに精神に波及させないか

体から生じてくる信号が頭に止めさせる命令を出しており、これが「辛い」「やめたい」という感情になっていることが多い。まず「止めたい」と思ったら、低血糖補正、水分摂取、電解質不足補正、カフェイン摂取、暑熱対策などを考慮する。

低血糖については問題なし。エネルギー摂取についてはほぼほぼ確立出来てきた感じがある。最低200 kcal/hを厳守して、食べれそうなら400 kcal/h程度は摂取すること。あと消化に悪そうなものや食べるのに時間が掛るものは食べない。あとエイドで立ち止まって食べない。時間の無駄。

水分摂取は1回250 ml q20分を心がけたらむしろトイレに行く回数が増えた。

電解質。エイドに塩飴、サプリがしこたま置いてあったので、しこたま飲んでた。それでもナトリウム摂取は足りてないとは思う。けれども一回も攣らなかったのでOK。

カフェイン摂取について考えていたのは50K, 30K, 20Kでの分割。カフェインを摂るタイミングを50K, 80Kで設定し、そのタイミングでリセットを試みる感じで。1回200mg q3~4h程度が理想だろう。もし眠気に対して介入するのであれば1回50mg q1hでも良いかも。しかし、80K~のカフェインリセットはうまくいかなかった。

周りの目を気にせずとにかく水を被る、被る、被りまくる。体積の大きい私ができる唯一の暑熱対処です。

レジリエンス

もちろん、体から生じてくる苦痛を精神側のタフネスさで耐えきってしまう方法もある。僕はメンタルが非常に弱いので、マントラをたくさん用意して、それを代わる代わる使ってなんとか耐えた。

Pain is inevitable, but suffering is optional.

い瞬間が続いても楽になる瞬間が来ると信じて走ること

Disociateすることで、『苦痛を感じている自分と考えている自分を分離する』テクニック。『うわー、この人苦しんでるなー、でも4時間後には終わってるからなー、ウケるー』みたいな。辞めようと思ったらひたすらこれの繰り返し。

Smile。苦悶の表情を浮かべながら走り続けていたが、これはよくない。苦悶の表情を浮かべてることで更に苦悶が増強される。Liella!の東京追加公演で、伊達ちゃんだったかな、唇の両端を指で引っ張ってsmileを作っていたLive with a smileを思い出し、自分もsmileを無理やり作ると、Run with a smile、苦痛が少し楽になった気がした

をそらす。最後の5 km、もう無理だと思った時に、Creepy nutsとかミスチルとかラブライブの曲をスピーカーで流して苦痛からの意識を逸らした。これも苦痛からの一時退避手段としては効く。なお、完全に耳を塞いでしまうタイプの手段は推奨しない。ただでさえ朦朧としているのに、周りからの危険信号が届かない可能性がある。

完走率

宮古島ワイドーマラソンが3年ぶりに復活、512人が力走 大林僚と高井美奈子が優勝 | 沖縄タイムス+プラス

100キロ、50キロの部に計512人が出走し、294人が完走した。完走率は57.42%。359人が走った100キロは195人がゴールして完走率54.32%、50キロの完走率は64.71%だった。

100Kの部は54.32%!

なんと……南伊豆町ウルトラが59%、星の郷が6-7割と聞くのでそれよりも低いとなると相当なハードレース……。

いやはや皆様お疲れ様でした……。

反省

疲労

食習慣

距離耐性

着替えの出来るエイドが設置されている→ザックがいらなかった

日やけ止め、1月の沖縄は日差しが強い

総括

ウルトラはいつもそうだけど、一番しんどいのが残りの10 km。やっと終わるという気持ちで体が楽になることはない。

それは僕だけじゃないんだろう、残りの1 kmで歩いてる選手をたくさん見かけた。ここはもう実力とかそういう話ではなくて、気持ちの世界。とかいいつつ南伊豆ウルトラでは最後2 kmくらいで歩いていたので、サブテンする!という強い目標がなければ僕も歩いていただろうな。

 

同じくらいのタイムでギリギリサブテンを達成できた強い戦士達を尊敬します。

普段はそんなこと思わないけど、あんな地獄のようなところで頑張れる人には謎の仲間意識みたいなもんがある。

とにかく、目標のひとつを達成できて良かったし、達成感。

でもしばらくウルトラはいいかな。

 

最後にサポートに来てくれた両親、応援してくれた友人達・日本酒バーの店主に感謝いたします。応援ありがとうございました。